2019年に映画「跳んで埼玉」で有名になった埼玉県に世界遺産はありません。しかし、群馬県には世界遺産がある!
明治時代、世界の服飾ブランドの元になる「絹糸」を作り、当時としては世界最大級の規模の器械製糸工場だった「富岡製糸場」は群馬県にあります。
国策としての富国強兵に最重要の役割を果たし、日本の産業革命につながった歴史遺産の一つです。
世界遺産、全部行ったら海賊王
富岡製糸場と絹産業遺産群(Tomioka Silk Mill and Related Sites)
2014年登録
2016年10月24日
埼玉で行われた某スポーツの国際大会に出場した後、訪問しました。
富岡製糸場は群馬県にありますが、前日は埼玉県の深谷市にいたので、深谷駅から高崎駅へ。
この深谷駅がレンガ造りでかっこいいのです。深谷駅といえば、近代日本経済を支えた「渋沢栄一」ゆかりの地です。
渋沢栄一は、2024年から新紙幣1万円札の肖像になるので、その業績などが再び脚光を浴び、2021年は大河ドラマで大活躍でした。
富岡製糸場の初代場長は、渋沢栄一の従兄で学問の師、尾高惇忠。
当時、工場の外国人が飲むワインが生き血と思われていたせいで、工女が集まらなかったようです。
そこで、14歳だった尾高惇忠の娘ゆうが、第1号の伝習工女となることで多くの工女が集まり開業。翌年には500人を超え、女性の社会進出の先駆けの場となりました。
世界遺産とは関係ないですが、なんとなくインスピレーションを感じて撮ってました。美しいものは美しいのです。
深谷駅から高崎駅へ。そして上信電鉄線の上州富岡駅へ。上州富岡駅から歩いて15分くらいで、「富岡製糸場」に着きます。
東京からだと、大体三時間くらいで行けるので、日光東照宮と同様比較的行きやすい場所です。
時間的な都合で、メインの「富岡製糸場」しか行っておりませんが、登録資産は全部で4箇所あります。
・富岡製糸場
・田島弥平旧宅
・高山社跡
・荒船風穴
正直に言うと、規模的にも世界遺産としてどうなのか?と思っていました。
しかし、近現代の産業に大きなインパクトを残した功績は、行ってから大いに学べます。
世界の服飾ブランドの元になる絹糸を大量に作り、国策としての富国強兵に最重要の役割を果たしたことは、日本国の遺産として必要なものだったと思います。
明治維新後、「富国強兵」を目指した日本政府は、生糸の品質改善・生産向上のため、洋式の繰糸器械を備えた「官営模範工場」をつくることを決定。
富岡製糸場は、1872年にフランス人「ポール・ブリュナ」の指導のもと、西洋の技術を導入して設立され、器械製糸工場としては、当時世界最大級の規模であった。
日本の気候にも配慮して導入された器械は、後続の製糸工場にも取り入れられ、製糸工女たちは各地で技術を伝えることに貢献した。
工場内部には機械がそのまま残されています。操業を停止した後も、多くの人の働きかけで保存され、世界遺産として認められました。
「西置繭所(国宝)」内部からの眺望 ~2019年春頃まで保存修理工事中
保存修理工事の見学施設では、「西置繭所」の歴史や保存修理計画の情報などを、映像とグラフィックパネルを用いて展示解説しております。
有料で見学可能です。ヘルメットをかぶって入ってきました。「安全第一!」…マスクがずれてますな。
明治8年頃に造られ、製糸に必要な水を溜めた巨大な水槽です。※特別公開
超快晴!
これがおカイコさんだ!おカイコさん、ありがとう!富岡製糸場ありがとう!
そんなに広くはないので、富岡製糸場だけなら見学は半日あれば充分です。
朝来て、夕方には東京へ向かいました。
2014年に世界遺産になった富岡製糸場。2015年に世界遺産になった「明治日本の産業革命遺産」とも密接に繋がっています。
世界遺産、全部行ったら海賊王! 「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」(Sites of Japan’s…
様々なイベントをやっているようです。
世界遺産である富岡製糸場は、明治に5年建設された、日本で最初の官営模範製糸場です。 主要建物(国宝・世界文化遺産)は、ほ…
迷わず行けよ、行けばわかるさ、世界遺産