古都奈良の文化財が集まる奈良市から、車で約30分程行くと「法隆寺」です。
世界遺産「古都奈良の文化財」とは別で、しかも日本で最初の世界遺産が「法隆寺」なのです。
世界遺産、全部行ったら海賊王!
法隆寺地域の仏教建造物群(Buddhist Monuments in the Horyu-ji Area)
1993年登録
2018年9月13日
構成資産は「法隆寺に属する47棟」と「法起寺三重塔1棟」
「古都奈良の文化財」 の最後に行った「薬師寺」から、約10km南にあります。

教科書でしかみたことがなかった寺です。ようやく来ました。
「法隆寺地域の仏教建造物群」が世界遺産になるにあたって、世界遺産登録における「真正性」の概念を修正する「奈良会議」が開催されました。
★真正性(Authenticity)とは
文化遺産における概念で、建造物や景観などが、建造当時の状態をそのまま保存、維持されていること。
真正性における概念の変化
1931年 「アテネ憲章」…修復の際、近代的な技術と材料を認める
1964年 「ヴェネツィア憲章」…修復の際、建設当時の工法、素材を尊重すること
1994年 「奈良文書」…遺産の保存は地理や気候、環境などの自然条件と、文化・歴史的背景などとの関係の中ですべきであり、その文化ごとの真正性が保証される限りは、遺産の解体修理や再建なども可能である。
世界の文化遺産は大半がヨーロッパに集中していますが、真正性の基準が経年変化を受けにくい石の文化だったためで、日本やアフリカなどの木や土の文化には必ずしも対応していませんでした。
そこで、木造建築物などの保存について、国際社会の理解を深めるために、日本主導による「真正性に関する奈良会議」が1994年に開催され、「奈良文書」が採択されました。
※世界遺産検定に出ます。法隆寺とセットで学びましょう。詳しくは「世界遺産大事典(上)」にて。

基本的にはここから入るようです。




ちょうど12時にここに来たので、鐘を鳴らしていました。良く響くここちよい法隆寺の鐘の音でした。そう季節は秋…
「柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺」 by正岡子規
俳句の代名詞にもなっているという有名な句でございます。


※法隆寺の「西院伽藍」は、「法隆寺式伽藍配置」(東に金堂、西に五重塔)と呼ばれ、世界遺産検定に出ます。

「法隆寺五重塔」 世界最古の木造の塔。日本最古ではなく世界最古!!

廻廊(国宝)も古いと思ったら、飛鳥時代でした!

これが「法隆寺」の世界遺産登録認定証。


大宝蔵院(平成10年)、この中に多数の国宝、重要文化財が…

そして法隆寺から車で5分、「法起寺」に着きました。
法起寺の起源は、聖徳太子の子、山背大兄王(やましろのおおえのおう)が、太子の死後に太子の宮であった岡本宮に建立した寺とされている。
法起寺は現在、法隆寺を総本山とする聖徳宗の寺院となっています。

境内に唯一現存する創建当時の建造物。高さは約24mで、三重塔としては日本最古で最大規模。
※法隆寺の五重塔よりも完成は早いが、着工年は五重塔の方が古いので、「世界最古の木造の塔は、法隆寺の五重塔」とされている。


法起寺は見るべきものが少ないので、滞在時間は5分くらいでした。知名度が低いので観光客はまだまだ少なく、ゆっくり聖徳太子の時代を想像しながら見ることができます。
世界最古は凄いことです。
この後は、そのまま車で京都へ…
「そうだ、京都に行こう!」と決めたのは、オーストラリアの世界遺産ウルルに行った時でした。 ウルルの夜明けを見に行き、そこ…
迷わず行けよ、行けばわかるさ、世界遺産