ローマ中心部から電車で約1時間の所にある静かな町ティボリ。
16世紀半ば、枢機卿イッポリート・デステが、ベネディクト会の修道院だった建物を建築家ピッロ・リゴーリオに改装させた、広大な庭園を持つ邸宅が、ティヴォリ(チボリ)のエステ家別荘です。
世界遺産、全部行ったら海賊王!
ティボリのエステ家別荘(Villa d’Este,Tivoli)
2001年登録
2018年12月23日
まず、テルミニ駅からメトロBで、ティブルティナ駅へ行き、そこからティボリ駅へ。かなりでかいティブルティナ駅を彷徨い、なんとか間違わずにティボリへ。
テルミニ駅からティヴォリ駅まで1時間くらいなので、すぐ着きます。エステ家別荘は、ティボリ駅から歩いて10分くらいですが、この日は雨のため翌日に延期。
早朝からハドリアヌスの別荘の方に歩いて行き、戻ってからエステ家別荘へ。「ハドリアヌスの別荘=ヴィッラ・アドリアーナ」までは、歩いて往復1時間半くらいです。
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バスもありますが、わかりにくいし、本数も少ないので帰りも歩いて戻りました。
帰りは登り坂で、気温も冬なのに15℃以上あったので、汗だくになり最後はTシャツ1枚でした。
そして着いたエステ家別荘。

入口で出口。入場料は10€。



ここのメインは、別荘よりも庭園と噴水です。間違いない!イタリア式庭園の傑作と言われ、500以上の噴水があります。


16世紀のローマ派の画家たちによるフレスコ画。部屋数も多く、さすがは貴族の別荘。
カップル(多分イタリア人)に写真撮影を頼まれたので、快く撮影。この2人とは何度もすれ違いました。


楕円の噴水…別名ヴィーナスの噴水、またはティヴォリの噴水。

百の噴水…約100mの噴水ストリート。エステ家の紋章の鷲の像もいくつかあります。



計算された作りです。昔の建築技術というのは、本当にすごいと思います。

ロメッタの噴水…古代ローマの町並みを再現した噴水。

ドラゴンの噴水…ここはタイガーマスクで撮影し、龍虎の競演。もう少し迫力があれば…

雨の日の翌日だったので、石畳や石の階段はスリップ注意。

ペスキエーレ(養魚場)…ここをまっすぐ進むと、エステ家別荘の噴水のメインでもある大噴水へ。

ネットゥーノの噴水… この庭園内では、間違いなくここが一番の場所でしょう。ナポリ近くにある「カゼルタの王宮(世界遺産)」の噴水のモデルとも言われているようです。
ここでまたさっきから何度もすれ違ったカップルと再会。そして男の方がもう一度撮影をお願いしに来ました。
なんと今度は、噴水の前でプロポーズするから、ビデオを撮ってくれとのお願いでした!なんてこったい!
2人の若いカップルの人生の最高の瞬間の撮影を、世界遺産マンが託されたのであります。
もちろんいい仕事しました。タイミングよく誰もいなかったので、男が跪いて指輪を渡すシーンを撮影。実際にやるのだな。
こちらも一生忘れない思い出となりました。お幸せに!



オルガンの噴水…ネットゥーノの上にあるのがオルガンの噴水。プロポーズ撮影中にちょうど鳴ってましたが、噴水の音でかすかにしか聞こえず…
上に上がった時には終わってしまったので、間近では聴けませんでした。2時間おきの演奏なので、待てません。

メタの噴水… コロッセオの横には、闘いを終えた剣闘士が体を洗った「メタ・スダンテ」と言う噴水があったようです。それを模した噴水です。

約1時間半で全部周りました。ハドリアヌスの別荘に比べると小さいとは言え、階段がかなりあります。
ティヴォリの2つの世界遺産は、1日あれば2つとも行けます。
歩いた距離は全部で18kmでした。まあまあだな。
そしてティヴォリを後にして、ローマのテルミニ駅へ帰還。
ティヴォリは、古いイタリアの町並みで、あまり英語も通じず、迷路のような町で、最初は戸惑いましたが、観光客が多すぎるローマと違って落ち着いたいい町でした。
ローマに比べるとだいぶきれいでした。石畳などは同じなので、靴やキャリーバッグの選択には気を付けましょう。
帰りはテルミニ駅まで直通で35分!ローマからすぐに行ける2つの世界遺産です。これでイタリアの4件を制覇!
迷わず行けよ、行けばわかるさ、世界遺産