クメール語で「神聖な寺院」 を表す 「プレアヴィヒア」。 海抜625m、 ダンレク山地の断崖の頂上にあり、「アンコール・ワット」からは、北東に約120km行った所です。
9世紀末、ヤショーヴァルマン1世によって、ヒンドゥー教寺院として創建された後、仏教寺院へ。
現在残るものの大半は、スーリヤヴァルマン1世、2世によって増築されたものです。
世界遺産、全部行ったら海賊王!
プレアヴィヒア(Preah Vihear)
2008年登録
2019年7月2日
タクシーで「プレアヴィヒア」へ
カンボジア滞在2日目、2つ目の世界遺産「プレアヴィヒア」を目指します。
Preah(寺院)を冠するアンコール遺跡は、他にもいくつかあります。
Preah Pithu、Preah Palilay、Preah Khan、Preah Ko、さらに大プリア・カンと呼ばれる、Preah Khan,Kampong Svay。
Preah Vihearは、「神聖な寺院」という意味から、Vihearが神聖なという意味なのでしょう。
プレアヴィヒアへは、直線距離は120kmですが、実際に行くとなると250kmくらいあるので、ゲストハウスのオーナー、「ムイ」に相談すると、タクシーを手配しようということになりました。
プリアヴィヒアまで、往復約500km、120$でした。
カンボジア入りする前にツアー情報を調べていましたが、だいたい180$くらいします。ツアーは必要ないので、タクシーで決まりです。
当日は、6時出発。そして来たタクシーは…
まさかの「レクサス」!
カンボジアに来て、走っている車を見ると、最も多いのが「トヨタ」です。さすがです。さらにトヨタの高級車ブランド「レクサス」もかなり走っています。
トヨタとレクサスで約50%、他には日産、マツダ、ホンダ、三菱、ベンツ、ヒュンダイなどを見かけました。
数日見ただけなので、実際の統計とは違うかもしれません。クレームは受付けません。
さて道中、クーラーが効き過ぎているが、ドライバーが眠くなるといけないので、長袖を着る。
東南アジアとはいえ、長袖の持参は必須。
出発から2時間、かなりの牛の集団をあちこちで見たりしながら車は進み、検問のような所に着きました。
そこを超えて5分くらい行ってから、朝飯にしました。朝からビーフジャーキーと米、ピクルスとゆで卵で3$でした。
ここはアンロンベンという途中の町。目的地はもうすぐです。
Preah Vihear 到着
そして9:30にチケットセンターへ到着。ほとんど歩いてないし、全然疲れていません。
プレアヴィヒアのチケットは10$ですが、ここで車を乗り換えて急な坂道を登るため、車代が25$かかります。
誰もいなかったので、シェアなどできずチケットを購入。
最初30$払ってお釣りをもらおうとしたら、釣りがないと言われたので、25$ちょうどで支払い。細かいドルは要携帯です。
買った後に、欧米人らしき2人組が現れました。…もう少し早く来れば…
閑散期なのか、客は1人。助手席に乗って後ろを見ると、荷台には3人の子供たちが…
繁忙期には皆荷台に乗って行くのだろう。フィリピンのジプニーみたいで、それはそれで面白いが。
車は25$ですが、バイクタクシーなら5$です。帰ってきた後、欧米系のカップルが原チャリを借りて行くようでしたが、プレアヴィヒアまではなかなかの坂道です。
車はローギアで登っていました。バイクは危ないのでおすすめしません。ケガするより20$多めに払う方が賢明です。
到着直前は、超でこぼこ道を、時速2〜3kmで移動。そして、車を乗り換えてから、約10分で到着。
…あまりにもあっさり着いてしまいました。観光客らしい人は、ほとんどいません。
天空寺院 Preah Vihear
事前に調べた感じでは、山に登るとか、標高差がかなりあるからとか、大変なイメージがありましたが、全く何の苦も無く着きました。車のおかげですが…
そして、車を降りて歩くが、どこをどう行っていいのかわからない…すると後ろから誰かが日本語で話しかけてきて…
振り向くと、先ほどチケットセンターで見かけた2人の欧米人でした。どちらもフランス人男性で、おじと甥の関係のようです。
若い甥の方のオリビエは、奥さんが日本人で、2007年頃まで日本に住んでいたので、日本語が話せました。
なぜ私が日本語を話せるとわかったのかはわかりません。しかし、ほとんどの会話は英語でやり取りしました。
オリビエのおじさんは、カンボジアには何度も来ていて、プレアヴィヒアも二度目ということで、いろいろ解説して教えてくれました。そう言えば、カンボジアは元フランス領…
第一塔門はあとで行くから、先に上まで上がろうということで、2人に付いていくことに。何かよくわからないが、運がいい。
さて、オリビエにはいろいろ教えてもらいました。地球の歩き方には、「こんにちは」=「チョムリアップ・スオ」と書いてましたが、発音が違うのか全然通じません。
彼が言うには、「こんにちは=スーズダイ」でした。これは、どこでも通じたので、以後帰国するまで使いました。「オークン!(Thanks)」
また、彼によると、現地の人はアリのことを「ポル・ポト」と呼ぶらしいです。
突然体に這い上がってきてチクチク刺す嫌な奴だからでしょうか…大きな声では言えません。
そして第二塔門に到着。アンコール・ワットと比べてだいぶ小さいので、非常に楽です。雨もなんとか降らなかったので良かった。
参道は一本道なので、どう考えても迷うことはありません。第三塔門へ着きました。
いやしかし、いいガイドとカメラマンに出会えたものです。オリビエとは日本語と英語でいろいろ話ができました。
最上部へ近づくにつれて、人が多くなってきました。先に来ていた観光客のようです。
そして絶景へ…
途中からちょっと横にそれて、絶景スポットを目指します。
この「天空の寺院」の崖の上からの絶景が素晴らしく、遺跡とセットで MUST VISIT なのです。
ようやく断崖へ到着。と言ってもたいして歩いてないので、前日のアンコール・ワット+他の遺跡見学に比べたら楽勝、楽勝…
プレアヴィヒアの絶景スポット、まさかの霧!
真っ白で何も見えません…なんてこったい!
しかし…
こういうオチが付いたわけですが、目的地はあくまで「天空の寺院」であって、絶景ではないので、まあ仕方がない。
世界遺産「プレアヴィヒア Preah Vihear」は制覇したのだ。そして一句…
絶景は いつも見れると 思うなよ
駐車場へ戻りながら、いろいろ撮影。オリビエ達もそれぞれ見て回っています。おじさんは、調査か何かしているようにも見えました。
そして、第一塔門まで戻ってきました。さらにここから下にある石段を見るために少し下りてみました。
オリビエのおじさんは足があまりよくないので、ここは下りれず、いったん別れて、後でまた合流しました。
ちらほら日本語が聞こえました。日本語ガイドと日本人が何組か来ており、ゆっくり遺跡を回っていました。
ここに来るには、シェムリアップから車で3時間半~4時間、さらに悪路を4輪駆動車で登るので、10人以上の団体観光客などは皆無でした。
1~4人くらいなら、タクシーをチャーターして来れば、そんなに大変ではないと思います。あくまで個人的な意見です。
11:40に「プレア・ヴィヒア」見学終了、約2時間の滞在でした。
オリビエ達は別のパゴダに行くと言っていたので、ここで別れました。メルシー、オリビエとおじさん。
そして、11:55に下山。帰ろうとしたのだが…
ドライバーがいません。車もない…??なんでやねん!?チケットセンターで聞いても知らないというだけ。
数分後、オリビエ達が戻ってきたので、一緒に探してもらいました。
チケットセンター隣の敷地に2台のレクサスがあったので、オリビエがあれじゃないか?と指さします。
隣の敷地にいるとは思いませんでしたが、ドライバーはここで昼寝中でした。
いや、まだ午前中だから朝寝中か…??逃げてなくてよかったぜよ。
さて、午前中で終わってしまった「プレア・ヴィヒア」。
これで帰って終わりはもったいないので、「日帰り」さんと同じように、帰り道がてら「コー・ケー」遺跡へ行くことに。
コー・ケーに行くには、別の道を通って多少遠回りになりますが、巨大ピラミッドがあるので、こいつは行っておきたいなと考えました。
ドライバーにその話をしたら、追加料金をくれとのこと。いくら?と聞くと20$。それで20$渡したら、やっぱり25$と言い出した…ので、5$追加。
合計25$払い、コー・ケー遺跡へGO!
この4年後の2023年にコーケー遺跡群がカンボジア4つ目の世界遺産になるとは、この時は知る由もなかった…
迷わず行けよ、行けばわかるさ、天空寺院
帰り道でのコー・ケー遺跡
to be continued…